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1学期終業式 校長挨拶

皆さん、おはようございます。本日で1学期が終了します。1学期を振り返って、皆さんは、いかがでしたでしょうか。4月始業式で話したこと実行できましたか。

本日、私から大きく2点お話しします。1点目は「4月の始業式」でお話ししたことに関連して、2点目は「チーム力で目標を達成」についてです。

はじめに、「4月の始業式」に皆さんにお話しした4点、覚えていますか。「感染しない、感染させない」「節目、節目を大切にしろ」「夢、目標をもて!」「凡事徹底!」の4点でした。

1点目の「感染しない、感染させない」については、新しいタイプの株が出てきて、連日、新型コロナウイルス新規感染者数が1万人を超える状況となっています。全国では累計1000万人を超えました。日本の人口は約1億2,500万人でしたね。複数回感染した人もいますが、相当な数ですね。生活指導部からもお話ししますが、引き続き、「感染しない、感染させない」をモットーに感染症対策の徹底をお願いします。ドイツのメルケル前首相が過去の演説でこう訴えています。「ワクチン以外で最も効果的な方策は私たちの手中にある。一人ひとりがルールを守ることです」。私も同感です。皆さんの自覚が大切です。特に、飲食や会話の際です。よろしくお願いします。

2点目から4点目「節目を大切にしろ!」「夢、目標をもて!」「凡事徹底!」でした。夏休みも一つの節目です。自分の将来への投資をしてください!目標に向けて、自分のために活用できる時間がいっぱいあります。この夏休みを効率よく活用し、充実した夏休みとするためにも、目標、計画を立て実践してください。学習、部活動、受験、趣味、読書、自己啓発など。以前、イチロー選手の逸話を通して皆さんに話した「スモールステップ」「継続」「凡事徹底」を柱にして計画を立て、継続して取り組み、目標を達成してください。バスケットボールの神様と言われるMichael Jeffrey Jordanがイチロー選手と同じようなことを言っています。

    I can’t see any other way of accomplishing anything. 「Step by step.」  です。

次に、「チームの力で目標を達成」についてです。先月、6月上旬に朝刊各紙一面、マスコミ等で報道されていた、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の探査機「はやぶさ2」の話です。JAXAには本校の卒業生もいます。「はやぶさ2」のミッションは、太陽系空間にあった有機物や水がどのようなものであったか、生命の起源にも迫ることでした。今回の報道での内容は小惑星の「リュウグウ」から地球に持ち帰った砂に、たんぱく質の材料となるアミノ酸、そして水が含まれていたという。このことは生命の宇宙起源説をぐんと後押しする大手柄でありました。「はやぶさ2」のプロジェクトチームは、そのミッションを見事に達成しました。小惑星リュウグウまでの距離は地球から約2億5000万キロ。それに比べてリュウグウは1kmにも満たない直径900m。中学校で習った比、相似を使ってイメージしてみると実感できます。例えば、634m東京スカイツリーから地上を目標にした場合、どれほどの大きさになるかイメージしてください。後で、計算してください。1mmの1000分の2mmです。そこを目指しているわけだから、本当に気の遠くなる話です。しかも、往復。そのミッションを達成するために、進捗状況を管理しているJAXAプロジェクトチームだけでなく、「はやぶさ2」の機体や搭載装置には、大手メーカーから数人の町工場まで100社以上が携わっており、職人さんたちの熱い思いも乗せています。日本のものづくり技術の粋が結集しています。例えば、「爆薬部分」は、福島県ある破砕(はさい)薬メーカーの工場が作っています。容器と銅板の製造を受け持ったのも、同県の精密部品メーカー製作所です。東日本大震災を乗り越えてのことだということです。今回のミッション達成のために、多くの人がかかわり、それぞれのチームで、それぞれが協力し合いながらも、自ら先頭に立ち責任をもって行動した結果なのです。そして、くしくも、本日7月20日は1969年、アポロ11号が、人類が初めて月面を踏んだ日です。アポロで月に人を送って、地球に返すというミッションも大きなプロジェクトです。「はやぶさ2」や「アポロ11号」程の大きなプロジェクトとは規模が違いますが、学校の中にも多くのチームがあり、ミッションがあります。例えば、桜花祭へ向けたクラスというチーム、部活動では野球、サッカー、ラグビー、吹奏楽等の全てのクラブチームです。それぞれポジション、パート等があります。また、委員会等々のチームがあります。そしてそれぞれに目標、ミッションがあります。そのミッションの達成に向けて、それぞれの担当、パートが自覚と責任を持ち、リーダーシップを発揮することで、農一は大きなチームとして、ますます素敵な学校になります。農一プライドです。この夏休みも、それぞれのチームで目標、ミッション達成に向けて、焦らず、一つ一つを積み上げてください。

最後になります。くれぐれも、この夏休み、事故や犯罪等に巻き込まれることのないようにしてください。夏休み明けの9月1日の始業式で皆さんの元気な姿に会えることを楽しみにしています。私からの話は以上になります。