
新年の挨拶
皆さん、明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします。
はじめに、冬休みの間、多くの高校3年生が毎日、朝早くから、自習室、ラウンジに登校し自習する姿、講習に参加する姿、目標達成に向けて頑張っている姿がありました。中には高校2年生の姿もありました。高校2年生は学年の先生方の支援による「覚醒ゼミ」もありましたね。高校2年3学期は高校3年0学期と言われています。正に、覚醒のきっかけにして欲しいと思います。また、部活動に取り組む元気な生徒の姿も多くあり、感心しました。各クラブ、「初けり」をはじめ、グラウンドやアリーナ等で卒業生を交えての行事がありました。農一が、現役だけでなく卒業生を含めて一つになっていることを感じました。そして、何よりも、本日、大きな事故もなく、皆さんの元気に登校してくる姿をみて、無事に3学期を迎えることができ、とても嬉しいです。
さて、本日の話をします。今、世界や国の情勢を振り返ると変化の激しい時代だとつくづく感じています。そして、グローバル化の進展、AIをはじめとする高度情報化社会、社会の多様化も進んできています。池谷裕二先生もAIについて話していましたね。AIで得た情報について知識としてだけでなく、それを元に考えることが大切だと。皆さんはこのような時代にどのような資質、能力を身に付けておくことが必要だと思いますか?・・・・
多様化している社会において、必要とされる資質、能力は数多くあります。課題は複雑化、多様化しており、一方面ではなく、多方面から物事を考える必用があると思います。
必要とされる資質、能力の一つとして、私は一言でまとめると「活眼」(掲示1)が大切だと思います。「活眼」とは物事の本質を見抜く鋭い洞察力や見識(掲示2)を意味しています。混とんとした状況がある中では、本質を見抜く力、洞察力が必要であると考えています。「活眼」を身に付ける工夫、方法はこれまでも皆さんに話をしてきた中にもヒントがあるかと思います。年の初めに、この一年間で皆さんにお話ししたことの一部を振り返って確認をしてみます。
1 知識と言う土台の上に、知的活動である思考がある
思考力を伸ばし創造力を伸ばすことが大切で、知識をため込むだけではダメですと。知識を基に思考することが大切という話をしました。
2 能ある鷹はツメを磨け
本田宗一郎の言葉から「昔から『能ある鷹はツメを隠す』というが、まずは失敗を恐れず、そして大いに爪を磨いて、その能力をどんどん表すことだ。『能ある鷹はツメを磨け』である。」と話しました。
3 自分が好きなことを見つけて夢中になれることに飛び込んでいこう
イチローさんが殿堂入りした時の会見で着用していたTシャツには一枚のドアが描かれ、ドアノブが野球ボールのデザインになっていました。メッセージとしては自分が好きなことを見つけて夢中になれることに飛び込んでいこう、そのドアを開けてみようという意味を込めたということでした。
4 向き、不向きではなく「前向きに」
スタート地点に立つに当たって、志(こころざし)を立てると思います。その際に向いているとか向いていないとかでなく「前向きに」なれることを志・目標にしてください。
5 「感謝」について
谷川俊太郎さんの有名な詩「ありがとう」を紹介する中で。人と人とのつながりを深める大切な感情で、感謝する気持ちはとても大事です。農一の皆さんが、日常の些細なことでも感謝を感じ、互いに感謝のキャッチボールできるようになると、満開の桜のように、小さな感謝で一杯になり、益々、農一は皆さんにとって、素敵な学校になります。また、谷川俊太郎さんは「知識は大事だけど、そこから知恵が生まれなければ意味がありません。情報を受けるばかりでなく、実体験を持てと言いたい。親や友達の関係、感動した本や音楽。体験と言葉の情報を突き合わせていくことが、知識を知恵にするためには大切だよ。」と。仮想空間だけでなく、実体験が大切ですね。という話も紹介しました。
6 笑いかけと俯瞰する力
桜守の佐野藤右衛門さんは「春になって、つぼみがふくらんできた状態を『笑いかけ』と言いますが、わしは桜がやさしく微笑むこの瞬間がいちばん嬉しい」と話していました。そして、「桜は一年を通して俯瞰してみることが大事」とも。皆さん、是非、今の寒い中にある桜も観てください。今の桜は何をしているのでしょうか。
7 重要なことに気づく感性とそれを応用する知性が大切
京都大学前総長の山極寿一先生の著書から。現在、高度情報化社会、グローバル社会においては、多様化して混とんとした社会、先行きが読みづらい社会において必要な力は、改めて人類が700万年の進化史で築き上げてきた「創造力」「共感力」と述べています。さらに、「要は様々な情報の波に洗われながらも、重要なことに気づく感性とそれを応用する知性であると」と述べています。SNS、LINE、X、インターネット、AI等の情報手段の活用の仕方についても話しました。
8 夢
「1日の計は朝にあり、1年の計は元旦にあり」でしたね。新たな年の初めの節目に目標や目当てを持つことが、その年を充実させるためにはとても重要です。夢、目標を持つことの大切さや方法について確認しました。渋沢栄一の代表的な名言といえる「夢七訓」も一つです。デカルトの「方法序説」にも「困難は分割せよ」という教えがあります。困難な目標を達成するためにはスモールステップで計画を分割し、コツコツと積み重ねることが大切です。小さな成功体験が一つずつ積み重なって最終目標の実現がより具体的になってきます。
9 思うは招く
初めて、皆さんにお話します。植松努さんの著書やYouTubeに講演内容が配信されています。既に読まれたかた、視聴した方もいるかもしれません。北海道の町工場でロケットを作り、北海道大学の先生と一緒に宇宙開発の夢を叶えた人です。その植松さんが「未来とは、可能性を諦めて、今の自分にできる範囲から選ぶものでは決してありません。」と話しています。また、「どうせ無理」という言葉に負けないで、どうやったらできるかを考えることが大事と話しています。やってみたいことを、どうやったらできるかなと考えて、やり始めることだと。夢を、自分を諦めないでと話しています。特に中高生の皆さんには大きな可能性、無限の可能性があります。その可能性を大事にしてください。そして、夢を見つけるためには感動が必要だとも言っています。感動をアルファベットにすると「Can Do」です!著書を読むか、YouTubeの配信では10分程度でまとまっているものもあります。是非、読んでみるか、視聴してみてください。
最後に皆さんにグローバル化、AIをはじめとする高度情報化、社会で多様化する時代に活躍し、前向きに取り組んでいけるよう力をつけてください。今年、皆さんが、目標や夢を持ち、自分自身の可能性を信じ、大いに学び、自分を大きく、広く、豊かにして、社会で活躍するための礎を、築いてくれることを期待して、皆さんへの私の挨拶とします。
高校3年生、この冬季休業日期間中も寒い中、登校し目標に向けて取り組んでいる姿を見て、校長としてもとても感心しています。もちろん、学校に登校していなかった生徒達も自宅や、塾等で取り組んでいたことでしょう。3学年の「アリアドネのいと」にも書きましたが、ここまで来たら、不安を解消するのは、平常心で、焦ることなく、淡々と、一歩一歩、最後まで計画的にコツコツと積み上げることです。自分を信じることです。応援しています。
以上となります。