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教育後援会 第4回土曜講座
2025.03.1

令和7年2月8日(土)、第4回土曜講座(保護者対象)をZOOMオンラインにて開催しました。「成長期の栄養サポート:体づくりと将来の健康を見据えて」という演題で、東京農業大学 応用生物学部 栄養科学科 保健栄養学研究室 多田由紀准教授より、「エネルギー量の目安」、「バランスの目安」「菓子類・清涼飲料水」「部活動と食事」「食事と睡眠」「少ない手間で一工夫」という観点からご講義をしていただきました。
食事はあくまでも体の基礎作りで、「これを食べたら試合に勝てる」とか、「これを食べたら~」という魔力はない、というお話から始まり、1日に必要なエネルギーはどのくらいなのか、バランスのよい食事とはどのような配分なのか、ということをお話いただきました。
思春期の生徒を対象とした調査結果によると、実際には普通体型であっても、自分は太っていると評価し、必要以上に「やせたい」と思っている女子生徒が多いそうです。一方で世界の中で日本は、成人女性の「やせ」の比率がいわゆる先進国の中で抜きんでて高く、厚生労働省は優先して取り組むべき栄養課題に「若年女性のやせ」を取り上げています。思春期の「やせ」は、女性の場合には月経不順や骨粗しょう症、また将来的に妊娠中の体重増加量不足が重なると、低出生体重児を出産する恐れもあります。低出生体重児は将来生活習慣病になりやすいことが明らかになっており、近年改訂されたガイドラインによると、私たち親世代が思っていたより妊娠中の推奨体重増加量の目安は増えており,体重管理の認識が今後は異なってくるという興味深いお話もしていただきました。
また、「バランスの良い食事」という、気にはなるけど難しいと思うことについても、ちょっとした工夫で睡眠や部活動に良い食事ができるポイントについても教えていただきました。
講義のあとの質疑応答では、皆様の関心が高いこともあり、活発に行われました。多田先生自身も子育て中の親だとのことで、日々に活用できる生活の工夫など、大変有意義な情報をいただくことができました。

第4回土曜講座スライド