皆さん、お早うございます。令和5年度が始まります。校内の桜は散り始めてしまい残念ですが、今朝、正門等で皆さんの元気な姿と会えることが出来て、とても嬉しいです。皆さんは、この2週間の春休みはどのように過ごしたでしょうか。学校の内では、元気に部活動している生徒達の姿が多くありました。
また、新高3生が希望進路実現に向けて教室等で自習している姿もありました。そして、学校の外では、生徒の活動を3つ程、「Tゼミ合宿」、「吹奏楽部の定期演奏会」、「併設校中学校高校の科学研究発表会」を観させてもらいました。そこには、それぞれの目標に向けて取り組んでいる生徒達の姿があり、参加していた生徒の皆さんはお互いに、「共に」、刺激を受けたり、感動したり、課題克服のためのヒント等を受けている姿がありました。私自身も、目標に向けて果敢に挑む勉強会、素敵で、楽しい定期演奏会、不思議は日常生活の中にいっぱいあるのだと、改めて認識させられた研究大会を観て、元気、感動、刺激を受けてきました。ありがとうございます。
本日一つ目のお話です。感動と言えば、先月修了式3月22日に日本が優勝したWBCを帰宅後に、改めて観た方も多いのではないでしょうか。そこで大活躍をした大谷翔平選手が決勝戦直前に「憧れるのをやめましょう。今日一日だけは、彼らへの憧れを捨てて、勝つことだけを考えていきましょう。」 と話したのは有名ですね。実は、17年前の第1回大会で円陣を組んだ際に同じようなこと「絶対に浮ついちゃダメ。俺らが一番だ。胸を張ってメジャーリーガーに臆することはない」と話した人がいます。誰だか分かりますか?第1回大会でその人と一緒に円陣を組んだ当時の選手が、大谷翔平選手の言葉を聞いて、思い出して震えたと話しています。大谷翔平選手が子どもの頃からずっと見ていて、憧れていた人です。イチローです。以前、イチローの目標達成のためのスモールステップのお話をしました。実は、大谷選手も夢や目標を達成するために高校一年生の時に「目標達成シート」(マンダラチャート)を作成し、中央に「ドラフトで8球団から1位指名を受ける」という夢を書き、目標に向けて、そのためには何が必要か、細分化した計画表を作成しています。何か達成したい大きな目標があるなら、細分化した小さな目標を積み重ねることが大切です。なぜなら、大きな目標は小さな目標の延長線上にあり、小さな目標の積み重ねは、自信に繋がり、習慣化しやすい、確実に前に進める等のメリットがあるからです。皆さんも、学習にしろ、希望進路実現にしろ、部活動にしろ、委員会活動にしろ、それぞれ進級したこの節目に、しっかり、今年度の目標をたて、計画をスモールステップで小目標に分けて、効率よく一つ一つの達成を積み重ねてください。さらに、結果も大切ですが、長い目で見た場合、それ以上に大切なのが過程、プロセスです。プロセスがしっかりしていれば、その時に結果が出なくても、たとえ試合で負けても、勝ちという形ではないかもしれませんが、いずれ様々な形で結果はついてきます。課程、プロセスを大切にしてください。
二つ目、3学期の修了式で「創造する力」について話しをしました。私たちの生活や仕事に浸透しつつある「AI」を通して話し、人間の能力は認知能力と非認知能力に分かれているとを話し、この「AI」の経験、データを積み重ねていくやり方は、認知能力にあたると。4月3日と今日の朝刊、それぞれ別の新聞ですが、AIについてこんなことが書かれていました。「AIを使って読書感想文やレポートを提出」・・・・まさか。「AIを使ってラブレターを書く」・・・・どうなのかな。「チャットGPTで作成した質問を読み上げ、首相が答える」・・・・本当に? AIは恐れる必要はありませんが、いかに使いこなすかが大切です。そして、今のところ、「AI」は非認知能力の代表である創造力の壁を越えられていません。人にはその壁を超える力があります。認知能力のように知識を蓄えることはとても大切ですが、混とんとした高度情報化社会、グローバル社会で大切なのは、知識を活用して、考えて、判断し、表現・行動を繰り返す中で工夫をすることで、創造する力を伸ばすことが大切です。勉強、委員会活動、部活動、学校行事などありとあらゆる場面でチャレンジ、練習することで必ず成果は出てきます。創造力を伸ばすことを心がけてください。
学校では教育理念を表す言葉として「知耕実学」があります。知耕実学のもとで教育目標「夢の創造と実現」を達成するためにスローガンを作成しました。「共創し、新たなステージへ」です。「共」はともに、「創」は「夢の創造と実現」の「創」です。「共に」部活動、学習、委員会、受験勉強を通して、創造する力を伸ばすこと心がけてください。「共に」には生徒同士だけではありません。先生と共に、歴史上の先人と共に、・・・・があります。「共創し、新たなステージへ」を心がけてください。
高校3年生へ
卒業生で最後まで毎日のように学校に来て夢を実現した多くの生徒達がいました。特に、校長室にも何回かきて、お話した生徒は印象的で、その子たちは部活動や模擬国連でも頑張っていました。塾がないときや、部活動がない時間など、隙間時間を使って、時間がある限り学校で「共に」、刺激し合いながら勉強をしていました。正に「共に」です。希望進路実現に向けて頑張る君たちを応援します。昨年度から、できる限り、学校がない日も自習室、教室等を開放しています。午前中部活で学校に来た日の午後、または逆でも。塾がいない日で、一人では集中できないとき等、活用してください。開放できない日、時間帯もありますので、高3学年主任、担任に使用上の注意や使用できない日を確認してください。
最後に、皆さんが、今年度、自分自身の可能性を信じ、大いに学び、自分を大きく、広く、豊かにして、社会で活躍するための礎を、築いてくれることを期待して、私の挨拶とします。